共用トイレでの盗撮事件で審判不開始を獲得
少年が,男女共用トイレに携帯電話を設置し盗撮を試みた事案です。利用者がカメラの設置に気付き,発覚に至りました。家族からの依頼を受け受任しました。
受任後は,取り調べ対応のためだけではなく,少年に本件行為に及んだ原因に向き合ってもらうために,弁護士と少年,弁護士と少年と家族で複数回会議を行いました。
会議では,家族で事件を振り返り,本件を起こしてしまった事を深く反省し,再犯防止のためのルールを考えました。
また,携帯電話の使用方法について親子で話し合ったり,被害者の気持ちや与えてしまった影響についてについて母親を中心に話し合いを行ったりもしました。こういった活動を通じて,家庭環境や本人を取り巻く状況が改善されていきました。
家庭裁判所に事件が送られてからは,反省や再犯防止策だけではなく,これらの活動をしっかりと家庭裁判所に伝えるため,打合せでは事件後の本人を取り巻く環境の変化や,どのような思いで家族一丸となって取り組みを行っているかを伝える練習もしました。
その後,家庭裁判所調査官との面談が行われ,家族での取り組みのほか,自分でよく原因を振り返ることができていることが評価され,審判不開始となりました。