恐喝事件で観護措置を回避し,保護観察を獲得
交際相手がSNS上で被害者から声をかけられたことを知った少年が被害者を呼出し,友人と共にその場で金銭を喝取したうえ、その後も金銭を喝取しようと声をかけた恐喝の事案です。
少年の身体拘束中には,なぜ本件を行ってしまったのかや被害者の気持ちだけではなく,本件が被害者にとってどのような影響を与えたか,自分のどこが間違っていたのかを,何度も繰り返し考えてもらいました。弁護士と議論をする中で,少年は,自分の行動や考え方がどのように間違っていたかに気付き,当時のいろいろな段階において,それぞれ自分はどのような行動をとるべきだったかを理解し,これを自分の口で説明できるようになりました。また,弁護士からの説明によって,恐喝や強要がどのような罪かを理解してもらいました。
身体拘束から解放されてからも,これらの活動は継続的に行いました。また,少年は家族の協力のもと,将来に向けて新たな勉強を始めたり,将来に役立つアルバイトを見つけこれに熱心に取り組んだりと前向きに活動をしており,社会内においても少年が十分に更生できることを示しました。
被害者に対しては,示談の申し入れを行い示談が成立しました。
結果として観護措置を回避し,審判までの間は,自宅で家族で安定した生活を送ることができ,保護観察となりました。